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西洋薬と漢方薬の違いと漢方薬の苦くない飲み方6つの方法

 西洋薬と漢方薬の違いと漢方薬の苦くない飲み方6つの方法

 

医薬品には西洋薬と漢方薬(東洋薬)があります。

西洋薬は科学的に作られたもので、病気の原因に直接アプローチを、薬によって、この病原を殺すのが得意です。一方漢方薬は、人が本来持つ生体防御能を最大限に引き上げ、人が持つ防衛能力で菌を退治します。

 

例えば風邪をひいた時、みなさんはどのような薬を飲みますか?

風邪薬のようにすぐに効く西洋薬を飲む人もいれば、葛根湯のように即効性のある漢方薬を飲む人もいるでしょう。西洋薬と漢方薬は「症状を治す」という点では同じですが、症状に対する対処法が全く違います。ここでは、それぞれの特徴とメリット・デメリットを説明していきます。もし今後風邪などの症状にかかった際に、みなさんが自分の体調・症状にあった薬を選択できるようになっていただきたいです。

 

 西洋薬とは

 

西洋薬

 

西洋薬は、症状を迅速かつ的確に治します。基本的には、1つの薬は1つの症状にしか効果がありません。そのため、同時に複数の症状がある場合には、症状ごとに薬を用意して服用することになります。

 

 

〇西洋薬のメリット

 西洋薬のメリットは、ピンポイントで素早く薬が効くことです。症状の原因がはっきりしていると、その原因に効く薬を飲めば、比較的早く症状が治すことが多いです。また、粉薬や錠剤、水薬など薬の形状が豊富です。薬の飲みやすさなどに様々な配慮がなされています。

 

 

〇西洋薬のデメリット

 西洋薬のデメリットは、症状が複数ある場合など、状況によっては飲まないといけない薬が多くなることです。そのため、薬どうしの相互作用などにより、副作用の危険性もあります。副作用が心配な方は市販薬も含めて、服用している薬をすべて医師や薬剤師に伝え、相談すると良いでしょう。

 

 

〇西洋薬の特徴まとめ

 

薬の成分

・生薬の有効成分だけを抽出したもので、1つの成分のものが多い。

 

効きめの特徴

・症状をピンポイントに抑える。

 

薬の選択の仕方

・病気の原因を探るための様々な検査を行った結果、病名を決め、薬を選ぶ。

・同じ病名の人には同じ薬が用いられる。

・病名が分からない場合や、分かっても治療薬の無いこともある。

 

効きめの速さ

・速効性

 

効きめの強さ

・効きめが強いが強く出すぎて副作用が現われることもある。

 

 

 漢方薬とは

 

漢方薬

 

漢方薬は、即効性のあるものと体の自然治癒能力を向上させるものを組み合わせて服用することで症状を治します。基本的に、その時抱えている症状をすべて考慮した上で、処方漢方薬は調剤されます。そのため、同時に複数の症状があったとしても、薬の量は多くありません。(市販の場合は購入者が期待している効果のある漢方を選択することになるので、処方漢方薬とは異なる場合があります。)

 

 

〇漢方薬のメリット

 

漢方薬のメリットは、体の自然治癒能力を高めることが可能なので症状の原因がはっきりしていない場合でも、その症状を和らげることができます。また、それぞれの身体状況に合わせて薬を作るので、副作用の危険性が比較的低いと言われています。

 

 

〇漢方薬のデメリット

 

漢方薬のデメリットは、体の自然治癒能力を高める場合、効果を得るのに時間がかかることです。その漢方薬を2~4週間程度継続的に飲み続けることで初めて効果が現れてくるものもあるので、服用を始める場合にはその漢方の効果が現れるのにどれくらいの期間が必要なのかを確認してください。

また、漢方薬は味に癖があり、苦手な人も中にはいらっしゃいます。苦味を感じないようにする飲み方もあるので、いろいろと試してみると良いでしょう。

 

 

〇漢方薬(東洋薬)の特徴まとめ

 

薬の成分

・多種の生薬を配合

 

効きめ特徴

・体の治癒力を高める。

 

薬の選択の仕方

・「四診」により、患者の体質と症状を判断して決める。

・同じ病名でも同じ処方を用いるとは限らない。(同病異治)

・同じ処方でも、違う病気に用いられることもある。(異病同治)

 

効きめの速さ

・遅効性のものが多いが、風邪薬や胃腸薬では速効性がある。

 

効きめの強さ

・多彩な症状にマイルドな作用を示す。比較的副作用は少ないとされるが、副作用が現われることもある。

 

 

 漢方薬は苦手、漢方薬を飲みやすくする6つの方法

 

苦い薬の飲み方

 

苦いような甘いような、なんとも複雑な味のする漢方薬を苦手とする人は多いのではないでしょうか。漢方薬を飲みやすくする6つの方法をお教えします。

 

〇においや苦みが気になる

・ジュースやココア、アイスクリームに混ぜる

味の濃い・しっかりした飲み物に混ぜると、苦みが和らいだりします。

 

・オブラートに包む

包んだオブラートを軽く水につけると、飲みやすくなります。

 

 

〇顆粒が口に残る

・お湯にとかす

200250ccのお湯に漢方薬を入れて、よく混ぜてとかしてから飲みます。

 

 

〇飲み込めない

・ゼリーに混ぜる

市販のゼリーと一緒に飲むか、お好きな味のゼリーを作ってまぜて、ツルンと飲みます。

らくに飲める服薬ゼリーなんていうのも、売られています。

※龍角散 らくらく服薬ゼリー漢方薬用

 

・ハチミツにつける

指にハチミツをとって、顆粒をつけて舐めます。

 

・おかゆや味噌汁に混ぜる

 

 

 医薬品の市場について

 

国内医薬品生産金額は全体で6兆9,874億円、そのうち漢方製剤等は1,422億円で全体の約2%と西洋薬に比べ馴染みのない医薬品です。ですがこの5年間で、医療用 医薬品全体の伸び率は1.09倍に対し、医療用漢方製剤等は1.23倍となっています。

病気になってからではなく、病気が顕在化する前の「未病」と呼ばれる段階からの健康増進に注目が集まり、健康に対する意識の変革が、漢方薬の伸びにつながっているのでないでしょうか。

 

 

 まとめ

 

西洋薬の効きめはピンポイント、漢方薬は全身的。

違いの1つに、西洋薬は、病名を決めて薬を選ぶのに対し、漢方は患者の症状や体質などから薬を決めるという点があります。また西洋薬は症状をピンポイントに抑えるため、速くて強い効果が現われますが、漢方薬は病気に対する抵抗力を高め、体全体を整えるという働きをするため、効きめはゆっくりでマイルドなものが多くなっています。

いずれにせよ、「心身の変調や病気を本当に治す」ためには、どんなに強力な西洋薬を使っても、最終的に自分で治そうとする力、つまり「自己治癒力」の助けも欠かせません。このように、漢方薬と西洋薬には異なった特徴があるため、どちらかだけを重視するのではなく、互いの長所を生かして、個々のケースに応じて上手に使い分けることも大切です。

 

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