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東洋医学から学ぶ 四十肩、五十肩は鍼灸で治そう!
四十肩、五十肩は鍼灸で治そう!
四十肩、五十肩とは肩関節に痛みがある、肩が上がらないなどの症状です。
40~69歳の人のうち、約400万人(8%)の人が四十肩、五十肩でつらい思いをしているようです。
運動不足や加齢が原因とも言われていますが、
- 糖尿病を抱えている人
- 甲状腺疾患の人
- 血中脂質が高値な人
- デスクワーク時間が長い人
- 肩関節の手術後の人
にも四十肩、五十肩の悩みを抱えている人は多く、また一日中悪い姿勢でデスクワークをしたり、適度な運動をしていないと、肩の可動域の範囲が狭くなり、将来的に四十肩、五十肩となってしまう可能性が高まってしまいます。。
四十肩、五十肩の症状について
痛み始めて3ヵ月くらいは寝ていても痛く、肩を動かすと激痛が走り、腕も痛く動かすのも辛い状態が続きます。
その後慢性期に入ると、肩の痛みはある程度弱まりますが、不快な状態が続きます。
完全に回復するまでにはだいたい2年くらいかかる人が多いようです。
「自然に治る」と放置しておくと肩関節の動く範囲が狭くなってしまうこともあるため、なるべく早いうちに適切な治療を受けるようにしましょう。
・四十肩、五十肩の種類
①腱炎(けんえん)とは、筋肉と骨を結ぶ腱の炎症です。
②滑液包炎(かつえきほうえん)とは、石灰沈着性肩関節炎ともいい、肩関節の動きをスムーズにしている袋のような部分の炎症です。
③関節包炎(かんせつほうえん)とは、関節を包む部分の関節包の炎症です。
④腱板炎(けんばんえん)とは、肩関節を支える筋肉の炎症です。
⑤筋肉の炎症筋肉が運動などによって分解修復されるときの炎症です。
普通の肩こりか四十肩、五十肩かを見きわめる
肩こりはデスクワークやパソコン作業などによる悪い姿勢や緊張などから肩や首の筋肉の血流が悪くなって、肩に痛みや重だるさを感じます。
四十肩、五十肩は、肩関節の可動域(動かせる範囲)制限され、腕を上げたり、横に開いたり、背中にまわしたりといった動作ができにくくなります。
着替えもスムーズにおこなえず、痛くて熟睡できないなどの症状が続きます。
片方の肩だけ起こる場合がほとんどですが、両肩とも起こる場合もあります。
・四十肩、五十肩の原因
四十肩、五十肩は、靱帯、筋、腱、関節包などが、炎症をおこしたり、石灰がたまったりして痛みが生じますが、名前の通り40代から60代の人に発症することが多く加齢による老化現象のひとつとされています。
四十肩、五十肩のうちの滑液包炎(石灰沈着性肩関節炎)は、関節を包む袋に石灰が溜まって関節痛がおきますが、昼間よりも夜間の方が痛みが強くなることが特徴で、急性期には夜眠れないほどの痛みが続きます。
また、四十肩、五十肩になると、肩関節の可動域(動かせる範囲)制限され、腕を上げたり、横に開いたり、背中にまわしたりといった動作が痛みのためできにくくなります。
四十肩、五十肩への鍼灸効果
四十肩や五十肩は放置していても治ると言われますが、2年も痛い日々を過ごすのは辛いものです。
ツボに細い鍼を打つことで、血流がよくなり痛みが和らぎます。
鍼灸治療では、どの動きで痛みが出るのか、どの動きが制限されているのかなどを診てから、筋肉のツボの刺激をおこないます。
東洋医学的には、本治療にに加え、手の大腸経、三焦経、小腸経のツボなども刺激します。
鍼灸の治療をすると就寝中の痛みが軽減されたり、痛みを感じずに動かす範囲が広がってきます。
四十肩や五十肩になり、そのままがまんしていると、肩の動きがますます悪くなってしまうことがあります。
痛み始めた早い段階で、国家資格を持つ施術者がいる鍼灸院で治療を受けると、回復が早まります。
痛くて自由に動かせないままにしておくと筋肉量が低下し、重い荷物を持てなくなったり手先を使う細かな作業ができなくなることもあります。
・安心できる鍼灸治療院の選び方
施術前に「いつから痛み始めてどのような姿勢をとると痛むのか」「どのような仕事の形態で運動習慣はあるのか」「十分な栄養や睡眠はとれているのか」「いつも飲んでいるサプリメントは何か」などの質問をしてくれるところは安心できます。同時に、費用の目安や今後の通院回数も気軽に教えてもらえれば予定が立てやすくなります。
地元での評判やネットで調べて自分に合った治療院を選ぶようにしましょう。
四十肩、五十肩の予防と対策
肩関節は年齢とともに可動域が狭くなりがちなため、普段から肩関節を動かすストレッチをおこなうようにしましょう。
すでに四十肩、五十肩になってしまった人も、肩関節を適度に動かすことは大事です。
まったく動かさないと、肩の動きがますます悪くなってしまうこともあります。
・肩が痛く眠れない時
痛いほうの肩を上にして横向きに寝ると楽に眠れます。
また、背中や腕に座布団やクッションををあてて、肩を高い位置にすると楽になります。
・四十肩、五十肩に良い栄養素
ビタミンCやビタミンEには抗酸化作用があり、体内の活性酸素を抑える働きがあります。
ビタミンCを多く含む食材は、ブロッコリー、キウイ、イチゴ、ゆず皮、煎茶などです。ビタミンEを多く含む食材は、アーモンド、ヘーゼルナッツ、オリーブオイル、抹茶などです。
他にも肉や魚、大豆製品などのたんぱく質や海草類などのマグネシウム、小魚などのカルシウムが有効です。
まとめ
四十肩、五十肩の前兆は、肩の違和感やしびれ感、肩から手にかけての重だるさなどの症状です。
鍼灸治療では、現代医学ではなかなか治りにくい症状を改善することも可能です。なるべく早いうちに体の深部から刺激を与える鍼治療をはじめると、生活の質を落とさずに回復に向かいます。