カテゴリ
過去アーカイブ
生理不順に効果的なアーユルヴェーダ式生活習慣
生理が不規則になると、不安になりますよね。
生理不順とは、生理周期や日数が不規則なことを言います。
たとえば、一般的な生理周期よりも極端に短いもしくは長い状態のことです。
また、経血量が極端に少ない、もしくは多いといった状態も含まれます。
初潮を迎えて数年間や閉経前に生理不順となることはよくあります。
しかし、それ以外の時期でも、さまざまな理由から生理不順はおこります。
生理周期が不順なだけで、日常生活に支障をきたしていない場合もあります。
そのため、特に治療を受けることなく、そのまま過ごしてしまう方も少なくありません。
生理不順には、子宮や卵巣の病気が隠れていることがあります。
その場合、いざ生理不順の治療を始めようとしたときには、病気が進行している場合もあります。
ですが、生理不順は生活習慣とも深く関連しています。生活習慣の改善で生理不順が治ることもあります。
一度アーユルヴェーダで生活習慣を見直してみませんか。
生理不順の原因とは
生理の周期が不安定だと、いつ生理になるかわからず、旅行の予定や行事予定などが重なる不安が伴い、何となく落ち着けませんよね。
アーユルヴェーダでは、生理不順を4つの原因だと考えています。
・栄養不足
・ストレスによる精神的外傷
・過度なダイエット
・血のめぐりの悪さ
どれも女性ホルモンの分泌に影響します。
女性ホルモンには
-
視床下部…性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)
-
脳下垂体…性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン:FSH、黄体化ホルモン:LH)
-
卵巣…卵胞ホルモン(エストロゲン)
-
黄体…黄体ホルモン(プロゲステロン)
などがあり、排卵には黄体化ホルモンの血中濃度が急激に上昇する、LHサージと呼ばれる現象が必要であるとされています。
このLHサージが十分でなければ、排卵が起こらない無排卵月経や無月経の原因となり、生理不順の状態になります。
アーユルヴェーダではこのような状態は、3つの体質(ドーシャ)のヴァータが乱れていると考えます。
ヴァータは、風・運動のエネルギーであり、身体を構成する五大元素では「空元素」と「風元素」からなり、軽・冷・乾・粗・動といった性質を持ちます。
身体においては、肉体の運動や感覚の刺激・神経の伝達、心臓の拍動、細胞質や細胞膜内の全ての動き、呼吸、筋肉や組織の働きを制御しています。
ヴァータが乱れると、自律神経系が乱れ、次の様な症状が現れます。
-
何となく不安になる
-
思考がまとまらず落ち着きがない
-
消化不良や食欲不振に悩まされている
-
便秘が3日以上続いている
-
冷え性で常に手、足が冷たい
思い当たる項目が多いほどヴァータの乱れによる生理不順の可能性が高いと考えられます。
生理不順を改善するには、乱れたヴァータを整える必要があります。
では普段の生活で、どのような工夫をすれば良いのでしょうか。
生理不順の対処方法
生理不順の改善には、ストレス等により乱れたヴァータを整え、腹部の冷えを取る必要があります。
ヴァータの乱れを整える食事
具体的には不規則な食生活や、冷やす食事やドリンク、食事の偏り、不規則な食生活と言われています。
ヴァータを整える味である甘味、塩味、酸味のものを選びましょう。
甘みは穀物などの食材のことで、それらを火に通した料理にして、体を冷やさないことが大切です。ショウガなどの薬味は体を芯から温めてくれます。
塩味は漬物や醤油などの味付けのもの。
酸味はお酢の入った料理を選ぶと取り入れやすいです。
野菜でも大根、人参、カブ、サツマイモ、かぼちゃなど冬野菜があっています。
果物はドライフルーツでなく、熟した生果物を食べましょう。
ダイエットなどで食事量が減っている方は、「1日5食」こまめに食事をすることから始めてみましょう。
ヴァータの乱れを整えるオイルマッサージ
ヴァータの乱れを整えるには、オイルマッサージはとても向いています。
⾎液循環を良くし、筋⾁の堅さや張りをほぐし神経をリラックスさせる効果があります。
⾝体を温めるヴァータ⽤マッサージオイルは、体を温めさらには神経が落ち着くブレンドがお勧めです。
-
ゴマ油 20ml
-
ローズマリー 1滴
-
ラベンダー 2滴
-
ジンジャー 1滴
温かい環境で、全⾝をやさしく包み込むようにマッサージしていきます。
特に頭部、下半身、下腹部を中心に行いましょう。
※冷えたオイルはヴァータをより⼀層アンバランスしてしまいますので、ごま油は使⽤前に温かいお湯をはったボールに湯煎してから使⽤しましょう。
ヴァータの乱れを整えるアロマテラピー
アロマテラピーもヴァータの乱れを整えるのに向いています。
エッセンシャルオイルは、心臓の鼓動、血圧、呼吸、ストレスのレベル、ホルモンバランスも整え、視床下部は嗅覚と関わりがとても深く、大脳辺縁系は内分泌の活動と神経システムともにコントロールします。
エッセンシャルオイルは生理的と心理的ないろいろな気分と感情、身体に影響を与えてくれます。
ヴァータの乱れに効果のあるエッセンシャルオイルは、「⽢い香り」や「酸味」があり鎮静効果を持つ以下のエッセンシャルオイルです。
オレンジ、レモン、ジンジャー、サンダルウッド、パチュリ、ローズウッド、シナモン、タイム、セージ、サイプレス、バジル、パイン、ローズマリー、ラベンダーなど
おススメの時間帯は、ヴァータの過剰から疲労が出てきやすい午後の2時から6時です。
お仕事中の時は、テッシュペーパーなどに1滴つけポケットおよび胸元に潜ませることでリラックスできます。
まとめ
生活では…
-
規則正しい生活をする(休みの日でも同じリズムで過ごす)
-
オイルマッサージを行う
-
アロマなどでリラックスする時間を作る
食事では…
-
出来立ての温かい食事をとる
-
栄養バランスの良い食事をとる
以上のことを生活に取り入れ、
生活の上でしてはいけないこと
-
疲れすぎること
-
夜更かし
-
過度のダイエット
-
ストレスをためること
-
自然の衝動を我慢すること(排尿・排便・おならなど)
などに注意してヴァータの乱れを改善し、生理不順を解決しましょう。