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アーユルヴェーダ式 不眠症対策について
現代の病とも言える睡眠障害(不眠症)。
寝つきが悪い、眠りが浅くぐっすり眠った気がしないと、起きるのが辛くなりますね。
それは、夜になっても交感神経が興奮したままであることが原因です。
できれば薬に頼らず、自然によい眠りに就きたいものです。
今回は、アーユルヴェーダ式の不眠症対策をご紹介します。
ライフスタイルを工夫するアーユルヴェーダで、睡眠生活を変えてみませんか。
不眠の原因について
なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚めてぐっすり眠れない、そんな不眠の症状は、過度なストレス、生活リズムの乱れ、生活環境の変化など複数の要因が重なって起こるとされていますが、主に6つあると言われています。
心理的なストレスによる不眠
次の日に重要な試験や仕事があるなど、不安や緊張があると眠れなくなることがあります。
眠らなければ、と強く考えすぎて、床に就いたときに緊張してしまい、眠れなくなる人もいます。
体内リズムの乱れによる不眠
交代制勤務や時差などで生活のリズムが乱れると、眠れなくなることがあります。
外の光を浴びることや、食事、運動などの日中の活動も体内リズムに関係するため、日中の活動が足りないと眠れなくなることがあります。
環境による不眠
音や光が気になったり、温度や湿度が快適でないとよく眠れないことがあります。
刺激物による不眠
コーヒーや紅茶などに含まれるカフェイン、たばこに含まれるニコチンには覚醒作用があるため、寝る前に取ると眠れなくなることがあります。
アルコールを寝る前に飲むと、夜中に目覚めやすくなります。
加齢による不眠
加齢により、睡眠の機構が衰えてくるので、入眠時間が遅くなり、眠りが浅くなり、昼夜のメリハリがつきにくくなります。体内時計が前進して早寝早起きになる傾向があります。
からだや心の病気による不眠
かゆみや痛みを伴う病気(アレルギー疾患、糖尿病、関節リウマチなど)、苦しさを伴う病気(高血圧、心臓病など)、頻尿を伴う病気(腎臓病、前立腺肥大など)などがあると、不眠につながる場合があります。また、うつ病などの精神疾患も不眠と関係しています。
その中でも「心理的なストレス」や「体内リズムの乱れ」、「環境」や「刺激物」は普段から避けることで、寝つきを良くすることができます。
睡眠は時間よりも質を意識することが大切です。
不眠は日中の眠気など、生活に支障をきたす場合があります。
不規則な生活などによる一時的な不眠であれば、おだやかな眠気を誘うアーユルヴェーダ式の不眠症対策がおすすめです。
次にアーユルヴェーダ式の不眠症の対策についてご紹介します。
アーユルヴェーダでの不眠の原因と対策について
インド医学のアーユルヴェーダでは、不眠や寝付きの悪さはヴァータの乱れと言われています。
アーユルヴェーダの3つの体質(ドーシャ)のヴァータが乱れると、自律神経系が乱れ、次の様な症状が現れます。
・何となく不安になる
・思考がまとまらず落ち着きがない
・消化不良や食欲不振に悩まされている
・便秘が3日以上続いている
・冷え性で常に手、足が冷たい
ヴァータが乱れると他のドーシャ(ピッタ、カパ)にも影響を及ぼします。
『3つのドーシャ=体内のエネルギーバランス』が崩れると、心や身体に影響を及ぼすとアーユルヴェーダでは考えます。
ドーシャのアンバランスは未病から病気に発展する原因となっていきます。
アーユルヴェーダ式の対処方法について
快適な睡眠のために、ヴァータの乱れを整え、毎日の生活リズムを整えることが大切です。
特にヴァータが乱れやすい、冷え性や痩せ型のタイプの人、普段から不規則な生活をしている人は、ライフスタイルを工夫するアーユルヴェーダで生活リズムを整え、睡眠生活を変えていきましょう。
日中の過ごし方
・できるだけ日中は太陽にあたって活動するようにしましょう。
・栄養バランスのとれた食事を、1日3回同じ時間にとるようにしましょう。
・昼間眠気を感じることがありますが、昼寝をすると再び夜眠れなくなるので、長時間の昼寝は避けましょう。
・たばこに含まれるニコチンは覚醒作用があり安眠を妨げますので、できれば禁煙しましょう。
食事の方法
・コーヒーや緑茶などカフェインの多い刺激のある飲物は控えましょう。
・アルコールは、眠りが浅くなる作用があるためアルコールは控えましょう。
・食事では冷たいものは避け、温かいものや常温のものを意識しましょう。
・朝食時、白湯を一杯飲み、ごはんやパンなどの穀物をとりましょう。
・昼食時、パサパサしたものは避けて、水分と油分を適度に含む温かいものにしましょう。
・夕食は、お昼より軽めにして、8時までに夕食終えるのが理想的です。
入浴方法と就寝前
・ぬるめのお湯(38度~40度)にゆっくり浸かって、体の芯から温めましょう。
・入浴後に人肌に温めたオイルで頭部や耳、足裏などをマッサージしましょう。
(マッサージの時に、ラベンダーやローズ、白檀などを室内に香らせると更に効果的です。)
・就寝前の時間に、ヨガのポーズを取入れましょう。自律神経が整いスムーズな眠りに導いてくれます。
・就寝前にコップ1杯の温めたミルク(牛乳や豆乳)に、黒砂糖を小さじ1杯程度加えたものを飲みましょう。
・22時から23時には就寝するように心掛けましょう。
・就寝前のパソコン、スマートフォンは生体リズム崩す原因となりますので、就寝前1時間は使用しないことをお勧めします。
まとめ
不眠症を改善するには、不眠の要因を取り除くことが大切です。
眠らなければと思ってあせったり、寝る前にお酒を飲んだりするのはかえって逆効果です。
ライフスタイルを工夫するアーユルヴェーダを取り入れ、また上手に眠れるコツを知って、快眠生活を送りましょう。