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マイナンバーカードを健康保険証として利用 2021年(令和3年)3月スタート
2021年3月から健康保険証としてマイナンバーカードが利用できるようになります。対象は病院、クリニック、診療所、歯科医院や調剤薬局で整骨院や接骨院鍼灸院は含まれません。マーナンバーカードを健康保険証として利用できるようにした背景として、マイナンバーカードの普及率があります。現在のマイナンバーカードの普及率は全人口の15%程度で、交付枚数は2019年9月16日時点では約1783万枚で、半年前より100万枚以上増えたが、まだまだ十分とは言えない状態です。政府は2020年7月末までに3000~4000万、2020年度末に6000~7000万枚交付し、2022年度末には「ほとんどの住民がカードを保有する」ことを目標としています。この目標を達成するための一つの政策として、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたのではと思われます。
マイナンバーカードを健康保険証として利用した病院等での受診方法 |
現在は健康保険証を病院等の窓口に提出し受診します。マイナンバーカードでの受診は「顔認証」という手法が用いられます。まず受診者が病院等に設置しているカードリーダーにマイナンバーカードかざし、顔の写真を撮影します。するとマイナンバーカードのICチップに記録されている顔の画像と、受診時の顔を顔認証システムで比較し、本人確認するという手法です。この手法は他人によるカードの不正利用を防ぐにはとても有効です。顔認証できなかった場合は、病院等が顔写真、氏名、生年月日などで改めて本人確認をすることとなります。
※厚生労働省 オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局、システムベンダ向け)動画
〇令和3年3月以降も引き続き健康保険証でも受診できる
2021年3月からマイナンバーカードで病院等の受診が可能となりますが、もちろん引き続き健康保険証でも受診可能です。また病院側もマイナンバーカードのICカードリーダーや顔認証のシステムを導入する必要がありますので、未導入の病院等では健康保険証で受診することになります。政府は2021年3月までに全病院等の約6割に機器導入する目標で進めています。
〇マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリット
マイナンバーカードが健康保険証として使用するにあたってのメリットは3つあります。
・健康保険証として ずっと使える
・病院や薬局への書類の持参が不要
・病気や薬などの医療の情報がすぐに確認ができる。
健康保険証として ずっと使える
退職、転職、引越しをしても保険証の切替えを待たず使用できます。
転職すると健康保険を切り替えなければなりません。
そして退職、引っ越しすると国民健康保険を切り替えなければいけない場合があります。
マイナンバーカードの場合は保険証の代わりになりますので切替えを待たずに使用できます。
病院や薬局への書類の持参が不要
オンラインによる医療保険資格の確認ができますので、高齢受給者証や高額療養費の限度額認定証などの書類の持参が不要になります。
病気や薬などの医療の情報がすぐに確認ができる
2021年10月頃の予定ですが、マイナポータルで薬剤情報や特定健診情報を確認できるようになります。本人の同意のもと、医師や歯科医師はオンラインで薬剤情報や特定健診情報を確認することができるようになります。また薬剤師は薬剤情報を確認できるようになります。今までの既往歴や服薬している薬などの情報をもとに診療や処方することができ、併用薬なども確認ができます。マイナンバーカードが普及したらお薬手帳はいらなくなる可能性が高いです。
情報があればあるだけ医療の質は高まりますので患者さんにとってメリットは高いです。
〇個人情報の漏洩が心配では?
マイナンバーカードのセキュリティ対策を見てみると、
1. 紛失した場合、コールセンター(24時間365日)に連絡すれば、カードの一時停止措置が取れる。
2. 顔写真付きのため、第三者がなりすますことはできない。
3. 文字をレーザーで彫り込む等の対策により、券面の偽造は困難。
4. ICチップには「税関係」や「年金関係」などのプライバシー性の高い情報は記録されない。
5. 不正に情報を盗み取ろうとすると、自動的に記録情報を消去する機能がある。
7. 電子証明書やアプリごとに暗証番号が設定されており、入力を一定回数以上間違えるとロックされる。
等のセキュリティ対策が取られています。
そもそもマイナンバーカードのICチップには、財産や病歴といったプライバシー性の高い情報は記録されていません。
また病院等でマイナンバーカードを利用する場合でも、健康保険証のようにマーナンバーカードを病院等に渡すことはしないため、不正利用(スキミング等)の心配もありません。
マイナンバーカードをもっていますか?マイナンバーカードの申請方法について |
〇マイナンバーカードの申請方法
マイナンバーカードを申請する方法は、全部で4種類あります。
・郵便で申請する
・パソコンから申請する
・スマートフォンから申請する
・証明写真の機械から申請する
それぞれの申請方法についてみていきましょう。
【マイナンバーカード申請方法①】郵便で申請する方法
①個人番号カード交付申請書を記入する
個人番号カード交付申請書は通知カードと1枚綴りになっており、通知カードが住民票のある住所に届く際に、全員が受け取ります。郵便でマイナンバーカードを申請する場合、この個人番号カード交付申請書の記入が必須となるため、必要事項を書き込みましょう。
②交付申請書に写真を貼る
個人番号カード交付申請書に、顔写真貼付欄が設けられています。縦4.5cm×横3.5cmの写真を準備し、剥がれないようにしっかり貼り付けます。
③交付申請書を送付用封筒に入れて郵送する
通知カード、交付申請書と共に郵便で送られてきた返信用封筒に、顔写真を貼付した交付申請書を入れて、郵送して完了です。
【マイナンバーカード申請方法②】パソコンから申請する方法
郵送に比べてパソコンの方が、より短い時間でマイナンバーカードの申請を終えることができます。手元にパソコンがある人には、こちらの方法がおすすめです。
①顔写真を撮影しパソコンに保存する
マイナンバーカードの交付には、顔写真が必要になります。まずスマートフォンで顔写真を撮影して、パソコンに保存しておきます。
②交付申請用サイトに必要事項を入力する
マイナンバーカード総合サイトにアクセスします。パソコンからマイナンバーカードの申請をする際にも、個人番号カード交付申請書に記載されている申請書IDを入力しなければいけません。他に氏名とメールアドレスをうちこみ、登録します。
③顔写真を添付して送信する
交付申請用のサイトに登録したメールアドレスに、メールが届きます。そのメールに記載されているURLをクリックすると、顔写真をアップロードするよう指示が出ます。前もってパソコンに保存しておいた顔写真を登録し、生年月日を入力すれば完了です。
【マイナンバーカード申請方法③】スマートフォンから申請する方法
手持ちのスマートフォンからも、マイナンバーカードの交付申請を出すことができます。スマートフォンで顔写真を撮って端末に保存し、それを使用できるため、手軽に手続きできるのが嬉しい点ですね。
①スマートフォンで顔写真を撮影する
顔写真の規格を確認し、スマートフォンで顔写真を撮影しておきます。6ヶ月以内に撮影したものなどの必要事項をチェックしておかないと、交付が遅れてしまうことがあります。発行日数のことも考えると、さらに交付が遅れてしまいます。必ず調べてから、スマートフォンで顔写真を撮りましょう。
②交付申請書のQRコードを読み取る
交付申請書にはQRコードが印刷されています。スマートフォンのカメラやカメラアプリを使って、QRコードを読み取ると、マイナンバーカードの交付申請サイトにアクセスすることができます。
③必要事項を入力する
申請書のQRコードを読み取ると、申請IDは自動的に入力されます。利用規約に同意後、氏名とメールアドレスを登録しましょう。
④顔写真を添付して送信する
登録したメールアドレスにメールが届きます。貼られたURLをタップし、あらかじめ撮影しておいた顔写真を登録します。顔写真を添付して送信できれば、手続きは終わりです。
【マイナンバーカード申請方法④】証明写真の機械から申請する方法
顔写真のサイズが分からない人や自信のない人には、証明写真機での申請がベストです。あらかじめ機械にマイナンバーカード用のサイズが設定されているため、ミスすることなく申請をすることができます。
①タッチパネルから「個人番号カード申請」を選択する
街中の証明写真機から、マイナンバーカードの申請を出すことができます。写真機内のトップ画面の、マイナンバーに関するボタンをタップして進めましょう。
②お金を入れて交付申請書のQRコードをかざす
必要な料金を投入し、個人番号カード交付申請書のQRコードを、バーコードリーダーにかざします。
③案内に従って必要事項を入力する
機種によって順番は前後しますが、QRコードを読み込むと、次の作業へ進むための案内が出てきます。その案内に従い、必要事項を入力していきます。
④顔写真を撮影して送信する
身だしなみを整えて写真を撮影します。マイナンバーカード用のサイズで撮影できるため、特に注意することなく、簡単に顔写真を撮影できるのがメリットですね。
〇マイナンバーカードの受け取り方は?
発行日数が満ちてマイナンバーカードの交付申請をしても、マイナンバーカードは自宅には届きません。必要書類を持って、指定された場所に取りに行かなければなりません。
必要書類はお住いの市区町村により異なりますので、市区町村のホームページもしくは電話で問い合わせして確認してください。
〇マイナンバーカードの発行日数はどのくらいかかるの?
マイナンバーカードの発行日数は、およそ1ヶ月です。流れとしては、郵便やパソコンから手続きしたものが受け付けられてから、市区役所にマイナンバーカードが届きます。市区役所がマイナンバーカードを受け取り次第、交付通知書を郵便で発送されます。郵便で申請するとどうしても時間がかかってしまうため、急ぎの場合はパソコンかスマートフォンで手続きするのがおすすめです。発行日数も早く済みます。
〇マイナンバーカードの発行に手数料はかかる?
マイナンバーカードの発行に、手数料は要りません。しかしマイナンバーカード総合サイトには、当面は無料と記載があります。将来的に有料になる可能性もありますので、マイナンバーカードの交付を考えている人は発行日数も計算して、早めに申請する方が良いかもしれません。
初めてマイナンバーカードを発行するときには手数料はかかりませんが、紛失して再発行する場合には、手数料がかかります。目安として1,000円(電子証明書が不要な場合は800円)ほどかかります。またマイナンバーカードには有効期間があり、20歳以上の方は10年(発行日から10回目の誕生日まで)、20歳未満の方は5年(発行日から5回目の誕生日まで)で、電子証明書の更新手数料は200円、個人番号カードの更新手数料は800円となっています。
詳しくは、マイナンバーカード総合サイト
地方公共団体情報システム機構マイナンバーカード交付申請をご確認ください。
https://www.kojinbango-card.go.jp/kofushinse/
まとめ
令和3年3月から開始されるマイナンバーカードの健康保険証利用やマイナンバーカード×キャッシュレスでポイント還元など、マイナンバーカードの利用範囲がますます拡大してきます。マイナンバーカードを手にしていない方は早めに申請してはいかがでしょうか。
詳しくは、厚生労働省マイナンバーカードの保険証利用についてお知らせします。(被保険者向け)をご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08277.html#hokensho1