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東洋医学から学ぶ 男性不妊について パートナーとよく話し合い、できればご一緒に受診しよう!

男性不妊について パートナーとよく話し合い、できればご一緒に受診しよう!

 

不妊で悩まれているカップルは約10%~15%、全国で120万カップルもいます。

不妊の原因を男女別に見ると、女性に原因がある41%、男性に原因がある24%となっていて、不妊治療は男性にも必要とのデータがでています。

また不妊は、年々増加傾向にあり、原因の1つが晩婚化と言われています。

男性は35歳を超えると個体差はありますが、精子が穏やかに老化すると言われていて、生活習慣の乱れ等で、さらに妊娠率が低下してしまう傾向にあります。

日本では教育の場などで、不妊についての情報を得る機会が少ないため、正確な知識が広がっていないことから、「不妊は女性に原因がある」という偏見がいまだに残っていて、不妊治療も女性側に偏りがちです。

不妊は女性だけに原因があるわけではありません。不妊の原因をパートナー話し合い、一緒に治療することが大切です。

 

 

男性不妊の原因

 

男性不妊の原因として最も多いのが、精巣(睾丸)の機能異常により精子を作り出せない造精機能障害です。

 

造精機能障害

精子をうまくつくることができない状態です。

男性不妊の原因の82.4%が造精機能障害で、この障害には、精液の中に精子が全くない「無精子症」、精子の数が極端に少ない「乏精子症」、数は十分ながらも精子に元気がない「精子無力症」などがあります。

 

性機能障害

造精機能障害の次に多いのが性機能障害(13.5%)で、勃起や射精がうまくできない場合です。病気やストレス、陰茎への血流が減少することによって引き起こされています。また性行為のタイミングなどに神経質になりすぎるという精神的なことも原因と考えられます。

 

精路通過障害

精子の通り道が狭かったり、詰まっているために、射出された精液に精子がみられない場合です。先天性のものや炎症やケガがきっかけになることもあります。

男性不妊の3.9%が精路通過障害です。

 

 

男性不妊症の検査

 

精液検査

1週間程度の間禁欲した後の精液を採取し、精液量、精子濃度、運動率、奇形率を検査します。

 

精液量

射精された精液全体の量を検査します。

 

精子濃度

精液1ccあたりに対し、精子が何匹いるか検査します。

 

運動率

すべての精子のうち、何%の精子が元気に動いているかを検査します。

 

奇形率

すべての精子のうち、奇形精子の割合を検査します。

※奇形精子は受精することができません。また、赤ちゃんの奇形とは全く関係ありません。

 

 

男性不妊の治療法

 

造精機能障害の場合は

日々の生活習慣を改善や、漢方薬、抗酸化作用のあるサプリメントの漢方薬等の薬物治療で、精子の数や運動率の改善を試みます。

 

造精機能障害に処方される漢方薬

・八味地黄丸(はちみじおうがん)

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

 

これらの漢方は、「疲れやすい」、「体力がない」、「勃起障害」、「精子の数が少ない」など、男性不妊に効果があるといわれています。

 

 

また鍼灸治療で、精巣の血液循環と前立腺機能が向上することで、精子数の増加と精子運動率の上昇が認められましたとの研究結果も発表されています。

 

造精機能障害に効果のあるツボ

・商陽(しょうよう)

 

商陽は人差し指の先にあるツボです。

このツボを刺激してやると、滋養強壮や精力増強につながります。

 

 

・大赫(だいかく)

大赫はヘソの下にあるツボで、下腹部の血が集まりやすい場所になっています。

ここを刺激してやると生殖器官に血が巡るので不妊に効果的です。

 

 

 

精路通過障害の場合は、

精管精管あるいは精管精巣上体吻合術などの再建術を行います。

 

 

性機能障害の場合は、

薬物療や心理的要因が関係するため、夫婦でのカウンセリングが必要になることもあります。

 

 

 

男性不妊症の予防法

 

 

①生活習慣病があると精巣の働きが悪くなります。

 

②ホルモン環境を整えるのには、きちんとした栄養分と十分な睡眠が必要です。

 

③精巣は温めると精子を作る力が落ちます。

 

④飲酒、喫煙は精子を作る力を落とすと報告されています。

 

生活習慣の改善項目

・ウォーキングなどの軽めの運動(メタボ対策)

 

・1日3食、バランスのとれた食事

 

・1日7時間程度の長さで、決まった時間に就寝、起床する睡眠

 

・長風呂をせず、長時間のサウナも避ける

 

・自転車、バイクに長時間乗らない

 

・深酒しない

 

・禁煙

以上のことを守り、赤ちゃんのできやすい身体を作りましょう。

 

 

まとめ

赤ちゃんができないと、「不妊は女性に原因がある」という偏見がいまだに残っていて、どうしても女性の方が頑張ってしまいがちですが、約半数は男性にも原因があるといわれています。 不妊治療はパートナーとよく話し合い、できればご一緒に受診するようにしましょう。

 

 

あなたと同じ悩みを抱えている人は、全国で120万カップルもいます。

一人で悩まないで、相談してください。

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