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東洋医学から学ぶ 不妊について 男女ともに赤ちゃんができやすい身体に

不妊について 鍼灸治療を体質改善+生活習慣の改善で 男女ともに赤ちゃんができやすい身体に

 

不妊症の鍼治療では、赤ちゃんができやすくなるように腰や足、手などの身体の状態を整える働きのある経絡(ツボ)に鍼治療を施します。

近年、鍼灸や漢方などの東洋医学は、中国や日本からだけではなく、世界保健機関(WHO)、米国国立公衆衛生研究所(NIH)、英国医師会(BMA)からも、様々な症状や疾患に有効であると報告されている治療法で、不妊治療の分野でも例外ではありません。

西洋医学のように、ホルモン注射などで直接的におこなうものではありませんが、鍼灸治療は、卵巣のツボに鍼灸を行ったり、ホルモンのバランスを調整するツボに鍼灸を行ったりすることで、卵巣機能を安定させることができ、また身体の冷えの改善、自律神経のバランスが整うことで、妊娠しやすい身体に改善することを目的としています。

 

 

不妊の原因は男性にも

 

妊活には男性のコンディション作りは、今や絶対に必要です。

不妊の原因は、女性にばかりに原因があるように思われがちですが、世界保健機構(WHO)では、男性にのみ不妊原因があるカップルが24%、女性にのみ不妊原因があるカップルが41%、男女ともに原因があるカップルが24%、原因不明が11%と報告されています。

 

 

男性不妊症の原因

 

造精機能障害(精子形成障害):精子がたくさん作れない

 

精路通過障害:精子が通れない、でてこない

 

性機能障害:性行為ができない

 

造精機能障害が82.4%、精路通過障害が3.9%、性機能障害が13.5%であり、昨今では性機能障害の割合が増加しています。

 

 

男性不妊の予防法

 

  1. ウォーキングなどの軽めの運動(メタボ対策)
  2. 1日3食、バランスのとれた食事(亜鉛が含まれる牡蠣やピーナッツ、ビタミンC、ビタミンEなど抗酸化物質)
  3. 1日7時間程度の長さで、決まった時間に就寝、起床する睡眠
  4. 長風呂をせず、長時間のサウナも避ける
  5. 自転車、バイクに長時間乗らない
  6. 深酒しない
  7. 禁煙

 

生活習慣病があると精巣の働きが悪くなります。ホルモン環境を整えるのには、きちんとした栄養分と十分な睡眠が必要です。精巣は温めると精子を作る力が落ちます。飲酒、喫煙は精子を作る力を落とすと報告されています。

 

 

不妊治療は西洋医学と東洋医学の併用が望ましい

 

不妊症の鍼治療の主な目的は、妊娠しにくい体質の改善です。

近年は晩婚化傾向にあり、早く妊娠を望むなら直接的な西洋医学と間接的な東洋医学を併用した方が、妊娠率が高くなります。

中には病院での治療でストレスを感じてしまう人もいるようですが、鍼灸治療ではリラックス効果もあるので併用するのが理想的です。

 

 

鍼灸治療が妊娠力をつける5つの理由

①自律神経のバランスが整う。

②気や血の流れがよくなり、冷えが改善できる。

③ストレスが解消し心が安定する。

④基礎体温が二相性になる。

⑤副作用が少なく心身に負担がかかりにくい。

 

閉経まで妊娠の可能性はありますが、年齢が高くなればなるほど子宮や卵巣などの機能は衰えます。

焦る必要はありませんが、妊娠を望んだ時がチャンスと思い、あらゆる方向から妊娠しやすいようにアプローチしていきましょう。

 

不妊治療に鍼灸治療を取り入れるにあたって

 

・期間と費用

妊娠しにくい原因の一つに冷えからくる卵巣機能の低下がありますが、冷え性を改善して、ホルモンの分泌をよくするには週に1~2回、3~6ヵ月施術を受けるのが理想的です。

不妊治療には健康保険が使えないため、1回の施術料金は約5,000円ぐらいです。

ちなみに鍼灸治療で健康保険が使えるのは、医師の指示がある、神経痛、リウマチ、五十肩、頚腕症候群、腰椎症、頸椎捻挫後遺症の6つです。

 

・鍼による施術

鍼治療をはじめて受けるにあたっては、「痛みに耐えられるのだろうか?」とか、「安全性に問題はないのかしら」などと不安になってしまいます。

感覚神経が過敏な部位にあたったときに「チクッ」とした感覚を覚える人もいますが、ほとんど痛みは感じません。

鍼の太さは、0.10mmからありますが、部位によって使い分けられます。

衛生面(感染等)の安全性に関しては、使い捨て鍼を使用したり、高圧蒸気滅菌器で滅菌するため感染の心配はありません。

 

・お灸による施術

もぐさを用いて経穴(ツボ)に刺激を与え、体内の気や血、水の流れをよくします。

お灸には火をつけたもぐさを直接皮膚の上に置く直接灸と、もぐさと皮膚の間にシールや生姜などを置く間接灸があります。

肌の弱い人は、施術前に伝えておきましょう。

 

自分でおこなうツボ押し

西洋医学や東洋医学の力をかりながら、自分でも妊娠しやすい体を作る努力が大事です。

ご自宅や仕事の合間の時間に冷えを取り、ホルモンのバランスを整えるツボを押しましょう。

 

三陰交(さんいんこう)

 

 

ツボの位置

脛骨の内側、くるぶしの先端(内側の足首の骨の部分)から約4本の指の幅の距離のところにあります。

 

ツボの効果

ホルモンバランスが整い、生理の周期が順調になり妊娠しやすくなります。

おまけに血行が良くなるので、肌荒れや髪の毛のパサつきなども解消する働きがあります。

 

ツボの押し方

ゆっくり息を吐きながら静かに押して、息を吸いながら離します。

目安としては、一度に続けて3回程度押すと良いでしょう。

押す力は控えめに。温灸も効果的です。

 

 

子宮を冷やす外的要因と内的要因

・外的要因は、冷たい飲み物や食べ物の摂取、座りっぱなしの姿勢、薄着などです。

 

・内的要因はストレス、疲労などからくる自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れです。

 

外的要因と内的要因が重なって冷えはおこりますが、冷えにも段階があり、手先や足先が冷たいと感じるのは初期の段階ですが、お腹まで冷たくなると、かなり冷えが進行しています。

お尻やおへその下、骨盤まわりが冷たい場合は、ホルモンの分泌が上手くいっていないのかもしれません。

お腹まわりや腰回りには婦人科系のツボが多いので、腹巻やカイロで温めるようにしましょう。

さらに冷えが進むと「冷えのぼせ」の症状があらわれます。

この冷えの状態は、自分でしかわかりません。

手先や足先、お腹の冷えまでは、お風呂や食事、衣服や腹巻などでかなり改善できますが、冷えのぼせの症状があり、激しい生理痛があるようなら、東洋医学の鍼灸や漢方薬などの力をかりる必要があります。

 

 

まとめ

鍼灸治療による不妊治療は、根本から健康を見直して妊娠しやすい身体を作ることが目的です。

自然治癒力を高め、妊娠しやすくなるように的確な部位に施術をおこないますが、年齢的に、少しでも早く妊娠を望む場合は、西洋医学との併用をおすすめします。

また、不妊の原因は、女性にばかりに原因があるように思われがちですが、妊活には男性のコンディション作りは、今や絶対に必要です。男女ともに赤ちゃんができやすい身体になりましょう。

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