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東洋医学から学ぶ 生理不順や生活困難痛について 原因はストレス?生活習慣? 症状の緩和に効果的なツボ

生理不順や生活困難痛について 原因はストレス?生活習慣? 症状の緩和に効果的なツボ

 

生理の周期には個人差がありますが、一般的には 25日~35日くらいです。

ときどき生理が遅れたり早くなったりすることは誰にでもありますが、24日以内と短かったり、36日以上と長かったり、周期にばらつきがある状態を生理不順といいます。

いずれの場合も卵巣の機能が低下している可能性があります。

また、生理になると生理痛や頭痛、出血がひどくて寝込んでしまうなど日常生活が普通に送れない状態を生活困難痛といいます。

生理不順や生活困難痛の改善には鍼灸治療が効果的ですが、手術を要する病気もあります。

自分の身体と向き合って東洋医学と西洋医学の力をかりて生活の質を高めていきましょう。

 

 

生理不順の種類とケアについて

生理不順は自分のタイプに合った対策をすることで、改善できます。

タイプ別に、自分でもおこなえるツボ押しや簡単な薬膳茶を取り入れてみましょう。

 

・周期が短いタイプ

生理周期が25日以内の人は排卵が早くなることが多いようですが、体のパワー不足が原因と考えられるため、食生活を見直すことが大事です。

また、自分でおこなえる改善方法としては「足三里」のツボをこまめに押すことです。

足三里のツボは、すねの前面から指4本下がったところのやや小指よりの2本の骨の間にあります。

ふだんから疲れやすくスタミナがなく体温が低い人は、卵巣の機能を上げる温かい杜仲茶や、エネルギーを作り出す豆類を摂るようにしましょう。

気分が落ち込むときは、深呼吸をして体に酸素を送り込むだけでもリラックスできます。

 

 

・周期が長いタイプ

生理周期が40日前後と長い人は卵巣機能が低下し、排卵がおこりにくくなっている可能性があります。

以前に比べて、どんどん長くなっている場合は、念のため婦人科を受診するようにしましょう。

まずは体に必要なたんぱく質を摂り、バランスの良い食事を心がけましょう。

植物たんぱく質の代表ともいえる、温かい黒豆茶が血のめぐりをよくする作用があるのでおすすめです。

このタイプに効果的なツボは三陰交(さんいんこう)です。

三陰交は、足の内側のくるぶしから指4本上にあります。

生理痛がひどいときは、三陰交が隠れるくらいのお湯で足湯をすると痛みが軽減できます。

もともと冷え性の人は、夏でもレッグウォーマーの着用をおすすめします。

 

 

・周期がバラバラのタイプ

生理の周期が2~3日狂うのは、それほど心配はありませんが、月によって大幅に遅れたり早くなったりする場合は、生理周期のコントロール機能が乱れていると考えられます。

その原因の多くはストレスのようです。

日常生活の中でストレスを解消する方法を見つけるようにしましょう。

義務的にやっていたことをいったんやめてみるとか、ひとりカラオケにいくなど小さなことでも意外と気持ちが晴れるものです。

食事の面ではシソやミツバ、パセリやセロリといった香りのする野菜を摂取すると、ストレス解消効果が期待できます。

ストレスに負けない体を作るのに効果的なツボは関元(かんげん)です。

おへそから指幅4本分下にあります。両手の指をそろえて重ね、ゆっくりと押しましょう。

ハチミツを少し加えたホットレモンなどを飲むと、香り成分が心を安定させてくれます。

 

 

*生理以外の不正出血がある、生理が不順なだけでなく生理痛もひどい、2ヵ月以上生理がない、などの状態の場合は単なる生理不順ではなく「子宮筋腫」や「子宮内膜症」なども考えられるので専門の医療機関を受診しましょう。

 

生理不順や生活困難痛を伴う病気について

 

・子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍です。

30~40代の5人に1人が、筋腫があるといわれています。

筋腫が大きくなると生理痛が強くなり、経血にレバーのようなかたまりが出ることがあります。

そのため貧血になりやすく、めまいや立ちくらみが起こることもあります。

また、筋腫が大きくなると周辺の臓器が圧迫されるため、頻尿や腰痛などに悩ませられることもあります。

 

・子宮内膜症

子宮内膜症は、内膜が子宮以外の場所で増殖してしまう病気で、激しい生理痛や腰痛がともないます。

専門の医療機関で「様子をみましょう」と言われたら、鍼灸治療で効果的なツボ治療や、漢方薬局で漢方薬を処方してもらうとよいでしょう。

 

生活困難痛を予防する方法

睡眠不足や体の冷え、ストレスなどで強い生理痛が起こる場合があります。

日常生活をふり返り、規則正しい生活を心がけるだけで、生活困難痛は軽くなります。

生理中は睡眠と休息を十分に取り、血のめぐりをよくするために冷えに気をつけるようにしましょう。

食事面では良質のたんぱく質を摂り、貧血があるようならクコやなつめなどの漢方食材もとりいれましょう。

温かい飲み物は血をめぐらせる働きがあるのでおすすめですが、生理中はカフェインを多く含むコーヒー類を摂ると血管を収縮させてしまうため控えるようにしましょう。

血をめぐらせるシナモンやショウガ、黒砂糖などを温かいノンカフェイン飲料に混ぜて飲むと体の中から温まります。

 

 

まとめ

生理不順や生活困難痛の改善には、ツボを刺激する鍼灸治療が効果的ですが、手術が必要な場合もあります。

生理のたびに寝込むほどの辛さがあるようなら、専門の医療機関を受診しましょう。

それほどでもない場合は、生活習慣を見直してみましょう。

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