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東洋医学から学ぶ 息切れの原因と対策 東洋医学の力と生活習慣の改善で心肺を鍛えよう!
東洋医学の力と生活習慣の改善で心肺を鍛えよう!
動悸や息切れの症状には、鍼灸治療が有効であるとの研究発表もされています。
息切れとは呼吸が激しくなることですが、誰でも力いっぱい走ったり階段を駆けあがったりすると息切れがします。
しかし、特に激しく動いたわけでもないのに息切れがするのは、心臓や肺などに病気が潜んでいているからかも知れません。
生活習慣による息切れ
息切れの原因は、過労やストレス、慢性的な運動不足、肥満、喫煙などの生活習慣がもとでおこるものがほとんどです。
過労やストレスを感じると、自律神経が乱れ呼吸が浅くなりがちです。すると十分な酸素が肺に届かず息切れが起きやすくなります。
慢性的な運動不足でも心臓が血液を送り出す力が弱まり、息切れを起こしてしまいます。
肥満も心臓に負担がかかり、息切れを引き起こすことがあります。
喫煙による慢性閉塞性肺疾患(COPD)には鍼灸治療が効果的です。
西洋医学でも確実に治す方法はなかったのですが、近年、大学病院などの研究によって、東洋医学の鍼灸治療が効果があることが分かりました。
病気による息切れ
息切れの原因となるのは、主に呼吸器疾患、循環器疾患、脳の血管障害です。
呼吸器では慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、過換気(呼吸)症候群などが疑われます。
循環器では心不全、狭心症、心筋梗塞、不整脈が、脳の血管障害では、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血などの疾患が考えられます。
他にも貧血、更年期障害、甲状腺機能亢進症が息切れの原因となることがあります。
まだ、実験と研究中ではあるものの、ある大学の研究チームではそれぞれの患者にツボ刺激後、歩行試験をしたところ、鍼治療を施さなかったグループに比べ、動脈血酸素飽和度、
血中の栄養タンパク、体格指数(BMI)などが改善されたと報告されています。
生活習慣の改善で心肺を鍛えよう!
現代人の多くが姿勢の悪さが原因で、肺や心臓は圧迫されています。
肺は横隔膜を伸ばすことで、心臓は肩甲骨をほぐすことで、酸素がめぐります。
・呼吸を見直して肺を鍛える
心身ともに忙しくしている時は、呼吸が浅くなりがちです。
そんな時は、まずは息を吐ききってからゆっくり息を吸います。深い呼吸を何回か繰り返すことで肺の機能が働きます。
また、体側を伸ばすことで肺に適度な刺激が伝わります。
あぐらに座り、ゆっくり息を吸いながら片方の腕を上げてわき腹を伸ばします。反対側も同じようにおこないます。
・肩甲骨を伸ばして心臓を鍛える
イスに浅く腰かけ、背筋を伸ばします。
体は正面に向けたまま、親指以外の4本の指を背もたれの前に来るように後に手をかけます。片方ずつおこない肩甲骨をグイッと引きます。
・背筋を伸ばして心肺を整える
仰向けに寝て足と床が垂直になるところまで上げます。
次に腰を床から持ち上げ、両足を頭の方へ倒していき爪先を床につけます。
・背そらしで内臓を伸ばす
うつ伏せに寝て、両手を腕立て伏せをするように肩の下に置き、その姿勢からひじを伸ばして上半身を起こし、そらせます。
肺や心臓を活性化させる自分でも押せるツボ
・巨闕(こけつ)は、みぞおちのすぐ下です。
・壇中(だんちゅう)は、左右の乳頭の真ん中です。
・神門(しんもん)は、手首の横じわの小指側の少しくぼんだところです。
・中府(ちゅうふ)は、鎖骨の外端下のくぼみからさらに指1本分下にいったところです。
・関元(かんげん)は、おへそから指幅4本下のところです。
すべてのツボは、ゆっくり息を吐きながら5秒ほど押し、ゆっくり息を吸いながら5秒ほどかけて力を抜きます。
神門以外はすべて上半身ですが、お腹を触って痛いところや張っているところ、冷たいところ、かたいところなどがあればその部位を優しくなでたりほぐしたりすることで気や血の流れがよくなります。
しかし、自己流でグイグイと力任せに押しても逆効果になることもあります。
自分でおこなう場合は体の声を聴く程度にし、気になるところがあるようなら鍼灸治療で的確なツボを刺激してもらうと安心です。
まずは、自分の身体から目をそらさずに向き合うことで、病気は未然に防げます。
体が変わると運気が高まる?
東洋医学では体と心はつながっていると考えられています。
何千年も前から体のツボは気の出入り口とも言われ、ツボを刺激することで邪気が遠のき運気を引き寄せると言われてきました。
現代では大学病院などで科学的に研究され、そういったことも言わなくなりましたが、確かにツボ刺激で体調がよくなると、気持ちも明るくなります。
体が変わると運気が高まるという実感は多くの人が体験しているのではないでしょうか。
まとめ
息切れには生活習慣によるものや病気によるものがありますが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、喫煙が原因と考えられています。
心筋梗塞や脳梗塞も生活習慣病が引き金となっているようです。
息切れは重大な病気の前ぶれかも知れません。
東洋医学の鍼灸治療は「古くて新しい治療」として、近年注目されています。
さらなる研究が進み、息切れを伴う病気で苦しむ人が減ることを期待したいものです。