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東洋医学から学ぶ ストレスによる胃の痛みに効果的なツボ

ストレスによる胃の痛みと鍼灸治療

 

心身に悩みや不安があると、胃がシクシクと痛むことがあります。

ストレスによる胃の痛みや不調は、自律神経系のバランスの乱れと関係があります。

胃炎や神経性胃炎は、鍼灸治療をすることによって自然治癒力が引き出され、完治することも可能です。

 

 

胃の痛みはなぜ起こる?

人の体は、夜はぐっすり眠り、昼間はしっかり動くことで健康が保てるようにできています。

夜は睡眠中に自律神経のうちの副交感神経が優位になって胃腸の状態が落ち着き、消化吸収が促されます。

寝ている間に体が修復され免疫機能が上り、朝目覚めるとスッキリするのが本来の人の体のメカニズムです。

ところが近年、夜に眠れない人が増えています。

眠れない人だけでなく眠らない人も増え、疲労や寝不足から胃腸のトラブルに悩む人も多いようです。

胃では胃酸が分泌される一方で、粘膜を守るための防御機能が働いています。

このバランスが崩れると、粘膜に炎症が起き、胃の痛みの原因になってしまいます。

胃の痛みは、夜にしっかり眠るだけで90%は改善できるといわれています。

あと一つは食べ物です。食べ過ぎや飲みすぎも胃腸を疲れさせてしまいます。

特に夕食の食べ過ぎは、寝ている間にも胃腸は消化活動をおこなわなければならないので、昼夜問わず休む暇がなくダメージが蓄積されます。

 

鍼灸治療で自律神経を整える

ストレスによる胃の痛みを解消するには、鍼灸治療が適しています。

鍼灸には胃痛の原因となるストレスを緩和し、胃腸の状態を整える働きがあります。

例えば足三里のツボには胃液の分泌を促進する作用が、陽陵泉(ようりょうせん)には胃液の分泌を抑制する作用があります。

このようなツボを個人の症状によって的確に刺激することで、ストレスが緩和され、健康な胃がよみがえってきます。

 

 

・自律神経を整えるセルフケア

「深呼吸」「散歩」「スマホやパソコンのオンとオフの切り替え」の3つを意識すると、乱れた自律神経が整います。

深呼吸の方法は、8秒ほどかけて肺の中の空気を出し切るようにゆっくりと吐きます。

次に新鮮な空気を肺に送り込むように4秒ほどかけて息を吸います。この呼吸を3回ほどくり返します。

散歩は、背筋を伸ばして歩くと気道が広がり、自然に深い呼吸がおこなえます。

また、日常的にスマホやパソコンを使用していると、前傾姿勢になりがちで内臓は圧迫され続けています。その上情報過多で、交感神経が高まり心身ともに疲れてしまいます。

オンとオフの切り替えを上手にして、自律神経のバランスをとることが大事です。

 

・朝食をしっかり摂ろう

ストレスによる胃炎の場合、朝起きるとお腹が痛むことが多いので、朝食を抜きがちかも知れませんが、空腹時に痛むことが多いストレス性胃炎は、少量でも食べる習慣をつけると胃痛が和らぎます。
胃腸の働きと自律神経は大きく関係しているため、食事をほぼ決まった時間帯に摂ると、消化器系のリズムとともに自律神経のリズムも整います。

 

胃はとてもデリケートな存在

・胃潰瘍と十二指腸潰瘍について

ストレスのために胃痛や下痢が続くと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になることがあります。

胃には食物中のタンパク質を消化する働きがありますが、胃自体もタンパク質でできています。

強い防御機能によって守られているので、胃が消化されることは本来ありえません。

しかし、アルコールやカフェインなどの攻撃因子が活発になり、防御機能がストレスなどによって弱くなると、胃は自ら自分を消化してしまうことがあります。

このことによって、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がおこってしまうのです。

 

・急性ストレス性胃炎

急性ストレス性胃炎はびらん性胃炎の一種で、突然の病気やケガでおこります。胃が直接衝撃を受けたわけでもないのに、胃炎を起こすのは正確には分かっていませんが、おそらく胃への血流の減少や胃酸量の増加などが関連していると考えられます。

 

・過敏性腸症候群

精神的ストレスが原因で、腸のぜん動運動に異常が起こり、腹痛をともなう慢性的な下痢や便秘などがおきます。

下痢と便秘が交互に起こることも多く、がんなどを心配して検査を受けても異常が認められません。

過敏性腸症候群は、真面目で完璧主義の人や不安や緊張などの感情を表だってあらわせない人に起こることが多いようです。

 

ストレスによる胃の痛みをくり返す人は体と心のメンテナンスが必要

外部からのさまざまな刺激によって心身に負担がかかりやすい人は、鍼灸治療などで早め早めに心身のメンテナンスをすることで、大きな病気を防ぐことができます。

ストレスは胃の病気だけでなく、頭痛や不眠、うつなども招きます。

最近では、テクノストレスといって、パソコンやスマホが苦手でなじめない人が不安や焦りから、胃腸症状やうつ症状に悩まされているといったことも聞かれます。

また、逆にパソコンやスマホのない生活に不安を感じるテクノ依存症も問題視されています。

 

 

まとめ

胃の痛みや不調は、自律神経系のバランスの乱れと密接な関係があります。

仕事や人間関係などでストレスがあると胃が痛みますが、胃が痛むこともストレスになります。

ストレスがあまりにも多い現代社会において、心身のメンテナンスは欠かせません。

セルフケアや針灸治療で体をいたわりましょう。

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