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東洋医学から学ぶ 疲れ・だるさの改善 鍼灸治療

疲れやだるさは鍼灸治療で解消

 

「はり」と「もぐさ」で体の不調を改善する鍼灸術は、日本では約1500年の歴史がある治療法です。

はり治療とは、鍼と呼ばれる細い針状のものを身体に刺す治療方法のことで、灸治療とは、もぐさを用いて熱による治療をおこなう方法です。

江戸時代には鍼灸中心の医療が主流でしたが、明治になってからは西洋医学が主流になりました。

しかし、鍼灸治療は現在も多くの人に支持されています。

 

 

慢性疲労症候群とは

慢性疲労症候群はCFSとも言い、欧米で1980年代から注目されはじめましたが、これという治療法は確立しておらず、まだ謎の多い疾患といえます。

微熱や頭痛、筋肉痛があり、思考力や集中力もなくなります。

このような疲労感が長く続くと、仕事や学校を休むことになったり、日常生活もふつうにおくれなくなってしまいます。

 

 

<慢性疲労症候群の診断基準>

以下のような症状が半年以上続いているようなら慢性疲労症候群の可能性があります。

・筋肉の痛み

・のどの痛み

・頭痛がする

・微熱が続く

・悪寒がする

・首や脇の下のリンパ節が腫れる

・不眠や過眠症状が続く

・物忘れや思考能力の低下を感じる

 

人によって疲れやだるさの原因は様々ですが、体からの悲鳴とも言えます。

「働きすぎですよ」「気を使いすぎですよ」と言ったメッセージをしっかりと受け止めて、心身の休息をとることが大事です。

自分ではそれほど疲れていないと思っていても、今までと違い肩がこったり、目の奥が痛かったり腰痛に悩まされるなどの体の症状や、集中力がなくなったりやる気が失せるなど心がプチうつ状態なら、かなり深刻な疲れが蓄積しているかも知れません。

 

原因と対策

仕事や運動のし過ぎや無理なダイエットなどからくる栄養不足、日々のストレスによる脳の疲労、姿勢の悪さからくる酸欠状態、運動不足、睡眠不足など実に様々な原因で疲労感を感じます。

発症のメカニズムは不明で、現代医学でも確実な治療方法は見つかっていません。

適度な心身の休養が大切ですが、過度の休養で症状が余計にひどくなることもあります。

 

・たくさんの症状を抱えた疲労やだるさは鍼灸治療が効果的

疲れの度合いは軽度の場合はかろうじて働けますが、ひどい場合は症状があまりにも多く寝返りを打つのも辛いほどです。

このような慢性疲労症候群には鍼灸治療が効果的です。

鍼灸治療には鍼治療、電気鍼、灸治療などが含まれます。

治療効果は個人差があり、数回の鍼灸治療により疲れやだるさが軽減できる場合もありますが、定期的に治療を継続しながら日々の暮らし方も見直す必要があります。

日常生活でできる予防法としては、規則正しい生活を心がけ、スポーツなどのストレスを解消する趣味を持つことです。

また、体は食べたものでできているので食生活も見直す必要があります。

 

鍼灸治療に対する不安

「鍼灸治療を受けてみたいが不安」と戸惑っている方の理由は、B型肝炎やC型肝炎などの感染のリスクのようです。

現在では使い捨ての針が主流で、ディスポーザブル鍼を使う鍼灸院がほとんどなので安心して施術を受けることができます。

中にはオートクレーブ(高圧蒸気滅菌)と呼ばれる機械で、針の滅菌をしている鍼灸院もありますが、こちらも過剰に心配する必要はありません。

使い捨ての鍼がシリコンだと、まれにアレルギー反応をおこしてしまうことがありますが、最近ではアレルギー体質の人も安心できるノンシリコンのディスポ鍼「軟鍼」が発売されました。

不安感を持ったままだと治療効果も半減してしまうので、これから鍼灸治療を受けたいと思っている人は、事前に問い合わせるかネットなどで調べて、納得できる施術方法を選ぶとよいでしょう。

 

・鍼灸治療は健康保険で受けられるの?

「鍼灸治療を受けたいが費用面が心配」という方も、健康保険が使える場合もあります。

次のような疾患は鍼灸で健康保険が受けられますが、かかりつけの病院で「同意書」という用紙をもらって、これからかかりたい鍼灸院に提出するか、病名や症状、発病年月日が明記された診断書を保健証と印鑑とともに持参します。

まずは、かかりたい鍼灸院に事前に連絡して保険が使えるかどうかを確認し、詳細を聞きましょう。

保険が受けられる主な症状は、神経痛、リウマチ、腰痛、五十肩、頚腕障害などです。

 

知っておきたい鍼灸についてのあれこれ

西洋医学では、体の不都合を診てもらうには診療科目によって分かれますが、鍼灸院では体全体の症状を診て施術がおこなわれます。

そのため、西洋医学では解明できない「言うに言われぬ疲労感や体のだるさ」は、鍼灸を施すことで快方に向かうことが多いようです。

 

・鍼灸でいうツボとは?

鍼灸のツボは指圧やあんまと同じで、全身に361のツボの位置があります。

このツボ(経穴)は、WHO(世界保健機関)で決まっています。

ツボ(経穴)を刺激することで、気や血の通り道である経絡の通りをよくします。

 

 

・鍼治療のしくみは?

鍼治療は体に刺激を与えて、自己治癒力を引き出す治療法です。

鍼で体の不都合な部位を刺激すると、中枢神経内にモルヒネのようなホルモンが放出され痛みやだるさなどが緩和されます。

 

・鍼灸に副作用はないの?

治療後に体が余計だるくなったとか、眠気に襲われた、かゆみが出た、軽いめまいがしたといった報告もまれにありますが、ほとんどは一過性のものです。

副作用がないとは言い切れませんが、そのリスクを軽減させ、効果を発揮させるためにも、適切な頻度を担当の鍼灸師と相談しながら施術を受けていけば、特に問題はないと考えてよいでしょう。

 

 

まとめ

全身の言うに言われぬ疲れやだるさは、鍼灸治療で解消できます。

体を全体から診る鍼灸治療は、たくさんの症状を抱えた慢性疲労症候群などの病気の解消に効果的な治療法です。

現代の鍼治療では使い捨ての針が主流で、ディスポーザブル鍼を使う鍼灸院がほとんどなので安心して施術を受けることができます。

また、治療によっては保険も適応されるので、事前に調べて受診するようにしましょう。

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