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東洋医学から学ぶ 肌荒れニキビの改善と漢方
肌荒れやニキビは漢方で治そう!
漢方では「皮膚は内臓の鏡」と言われ、肌のトラブルは体の中にあると言う考えから、食事や生活習慣などを見直すことを重要視しています。
皮膚のトラブルは人によって違うため、症状や原因によって自分に合った漢方薬を用いることが大事です。
肌荒れやニキビが顔にできると目立つため、取りあえず見た目を何とかしたいと思ってしまいがちですが、体の内側から根本的に治さなければ、肌荒れやニキビはくり返してしまいます。
タイプ対処方法
・血行不良タイプ
肌は脂性肌で冷えたりのぼせたりすることが多い人は、血のめぐりが悪いタイプです。
腰を中心に温め、ウォーキングなどをおこない、体を温める作用があるしょうがやネギを食べましょう。
血の巡りをよくするには、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や荊芥連翹湯(けいがいれんぢょうとう)などが用いられます。
・血不足タイプ
肌は乾燥肌でツヤがなく、めまいや立ちくらみが起こる人は血が足りていません。
栄養が足りないと肌のバリア機能が落ち、肌はカサつきがちになり慢性的な肌荒れ状態
が続いてしまいます。肉類やニンジン、ドライフルーツなどの血を補う食材を、食べましょう。血液の量を増やし質をよくする当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、温清飲(うんせいいん)などが用いられます。
・ストレスタイプ
肌はニキビや吹き出ものができやすく、精神的に緊張した状態が続くと肌にもトラブルが起こります。神経質でささいなことでイライラしやすいタイプの人は気のめぐりをよくすることが血行の改善につながります。エッセンシャルオイルなどの香りを嗅ぐのもおすすめです。気のめぐりをよくする加味逍遥散(かみしょうようさん)が用いられます。
肌のトラブルに使われる漢方薬
肌のトラブルは、カサカサして肌の痒みが強いもの、ジュクジュクしたもの、口内炎、ニキビなどがありますが、原因は紫外線や花粉などによる外的要因と偏食や過剰なストレスなどによる内的要因に分かれます。
・カサカサしてかゆいタイプには、
当帰飲子(とうきいんし)が効果的です。
配合されている生薬は、当帰(とうき)、川芎(せんきゅう)、蒺莉子(しつりし)、芍薬(しゃくやく)、黄耆(おうぎ)、防風(ぼうふう)、地黄(じおう)、甘草(かんぞう)、荊芥(けいがい)です。
・ジュクジュクするタイプには
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)が効きます。配合されている生薬は川芎(せんきゅう)茯苓(ぶくりょう)柴胡(さいこ)桔梗(ききょう)防風(ぼうふう)独活(どくかつ)甘草(かんぞう)連翹(れんぎょう)荊芥(けいがい)です。
・口内炎には
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)が効きます。
配合されている生薬は黄連(おうれん)山梔子(さんしし)黄芩(おうごん)
黄柏(おうばく)です。
体を冷やして熱をとり炎症を鎮める働きがあり、口内炎や皮膚トラブルを緩和します。
・ニキビには
桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)が効きます。
配合されている生薬は桂皮(けいひ)、桃仁(とうにん)、茯苓(ぶくりょう)、芍薬(しゃくやく)、牡丹皮(ぼたんぴ)、薏苡仁(よくいにん)です。
ニキビに効果的な食べ物とNGな食べ物
ニキビは、余分な皮脂が毛穴に詰まり炎症を起こしたものです。ホルモンバランスが不安定な思春期に多く起こります。
ニキビに効果的な食べ物はビタミンCが豊富な野菜や柑橘系の果物、納豆やみそなどの発酵食品、魚や大豆などのたんぱく質食品です。
NGな食べ物は糖質や脂質が多いもので、ケーキやスナック菓子、アイスクリーム、缶詰のフルーツなどですが、糖分を取り過ぎると腸内の免疫力が低下し、ニキビなどの慢性皮膚炎を引き起こす原因となってしまいます。
また、てんぷらや揚げ物なを多く食べると、血液中のコレステロールや中性脂肪が増えて、皮脂の分泌が多くなり、ニキビの原因となってしまいます。
アトピー性皮膚炎に効果的な食べ物とNGな食べ物
アトピー性皮膚炎とは顔や首、ひじやひざの裏側などに赤い発疹ができ、掻きむしることをくり返していると、肌がごわついてきます。
原因はさまざまで、遺伝的なものや洋風化された食生活、カビやハウスダストなどが関係しており、決定的な治療法は確立できていません。
原因と思われるものを根気よく排除していくしかありませんが、添加物の少ないものや無農薬の野菜を選ぶようにしましょう。食事からグルテンを抜く方法も試してみましょう。
まとめ
血のめぐりや気のめぐりが悪いと、外からお肌の手入れをしても、美しい肌は手に入りません。
食事や生活習慣などを見直しながら、自分に合った漢方薬を用いて養生すれば、必ず快方に向かいます。
「養生」とは、健康になれる生活を意識して送ることです。
日付が変わる前までには寝ることや自分の体にとって必要なものを食べること、イライラしたりクヨクヨしないことも養生のひとつです。
体の中から整えて、美しい肌をキープしましょう。