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東洋医学から学ぶ 不妊について 西洋医学と東洋医学の混合治療で妊娠しやすい体になろう
不妊について 西洋医学と東洋医学の混合治療で妊娠しやすい体になろう
鍼灸治療には自律神経を整え、心身をリラックスさせる効果があります。
不妊とは避妊をしないで性生活をおこなっているにもかかわらず、1年以上妊娠しないことを言います。
数年間は「そのうちできるだろう」と安易に構えているものの、年齢的にタイムリミットが迫ってくると「やはり子どもが欲しい」と思う人が多いようです。
不妊に悩む人のための不妊治療専門の病院も増えましたが、治療をしたからといって、すぐに妊娠するものでもありません。
西洋医学での不妊治療に疲れ、東洋医学の鍼灸治療を受けて妊娠した人もいれば。併用して妊娠した人もいます。
妊娠と体の冷えの関係
女性の体は生理のサイクルにともない体温が変化しますが、生理がはじまったとたん体温が下がり、生理の出血で体力も落ちてしまいます。
冷えのあらわれ方の順番としては、まず生理痛がおき、続いて生理不順が続き、ホルモンのバランスが崩れてしまいます。
妊娠を望む場合は、体が冷え切った状態では妊娠しづらくなってしまいます。
近年では結婚してからも仕事を続ける女性がほとんどですが、仕事上や人間関係のストレスで体が戦闘モードになっていて、筋肉は緊張状態にあります。
筋肉が常に緊張していると血管は収縮し、血液の通り道が狭くなり、暖かい血液が体の隅々まで行きわたらなくなってしまいます。
心身ともに緊張状態が続くと生理のトラブルだけでなく、ホルモンバランスや自律神経が乱れてしまいます。
そのような状態のなかで西洋医学による不妊治療を受けても、なかなか成功に結びつかないようです。
自律神経やホルモンバランスの乱れを整えるのは鍼灸治療の得意分野
自律神経は消化器を動かし、体温調整を行うなど自分の意思と関係なく働く神経のことですが、あわただしく毎日が過ぎていく中で、睡眠不足や栄養不足に陥ると自律神経のバランスはどんどん崩れていきます。
ホルモンバランスをコントロールしているのは、脳の視床下部ですが、不規則な生活やストレスが続くとホルモンや体温の調節が上手くいかなくなって体温が下がり、冷えを感じやすくなります。
体が冷えると代謝が低下しエネルギーを生み出す力が弱くなるので妊娠しにくくなってしまいます。
東洋医学の考え方では予防と養生を大切にします。
鍼灸では、妊娠体質になるための体を作るためツボに適度な刺激を与えることで、そのツボの持つ効果を引き出そうという治療方法です。
妊活で重要になるのは、お腹、腰、足の下半身ですが、下半身には婦人科系によく効くツボが集まっています。
天枢(てんすう)、水分(すいぶん)、気海(きかい)、大巨(たいきょ)、関元(かんげん)、足三里(あしさんり)、三陰交(さんいんこう)などです。
鍼灸治療でこれらのツボを刺激しながら、体をニュートラルな状態に持って行くことで妊娠しやすくなります。
西洋医学による不妊の治療方法
西洋医学による不妊治療の成功率は、約20%〜28%といわれています。
不妊治療は概ね2年間をめどにおこなわれますが、結果が得られない場合は、だいたい半年ごとに治療法を見直していきます。ステップアップの順は、タイミング・排卵誘発・人工授精・体外受精(顕微授精)となります。
妊娠を希望したからといって誰もがすぐに妊娠できるものではありませんが、次のような不妊治療があります。
・タイミング法
一般的に最初に用いられる治療方法です。
個人の排卵日を正確に割り出し、その日に夫婦の関係を持つ自然妊娠法です。
排卵がない場合や、排卵しにくい場合は、排卵誘発剤を併用します。
・人工授精
人工授精は、男性側の精液を女性の子宮内に注入する方法を人為的におこないます。
・体外受精(顕微授精)
体外受精は、体の外で精子と卵子を受精させ、受精卵を子宮内に戻す方法です。
西洋医学による不妊治療と鍼灸治療の併用がおすすめ
西洋医学による不妊治療は、心身ともにかなりのストレスを感じますが、直接的な治療でなくツボ刺激による鍼灸治療の施術は、リラックス効果も得られます。
西洋医学だけに頼ると、何度人工授精や体外受精を試みても妊娠しない場合は焦ってしまいますが、東洋医学で体質改善をおこないながら通院することで、精神的なストレスが緩和されます。
鍼灸治療は生理痛などの痛みに対しての予防や治療に効果があることはもちろんですが、ホルモンのバランスを調整するツボなどを刺激することによって、卵巣機能が安定し、妊娠しやすくなると言われています。
西洋医学と東洋医学を併用することで、より妊娠しやすくなります。
まとめ
近年、妊活のための鍼灸をおこなっている鍼灸院が増えています。
西洋医学による不妊治療の成功率は、約20%〜28%といわれている中で、東洋医学と併用した場合妊娠率が42.5%に上がったというデータもあります。
晩婚化が進む中、妊娠を望む人たちにとっては嬉しいことです。
日常生活ではお腹、腰、足を冷やさないようにして、ストレスをため込まないようにすることが大事です。
まずはパートナーとともに生活習慣を見直し、妊娠しやすい体を作っていきましょう。