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東洋医学から学ぶ 脱臼に効果的な漢方

脱臼の症状と治療法

 脱臼とは関節が外れた状態のことです。
関節が完全にはずれたものを完全脱臼、一部が外れたものを亜脱臼と呼びますが、どの関節にも起こる可能性があります。

 

脱臼の症状と対策

 肩やひじ、指の関節に起こることが多い脱臼ですが、軽い衝撃でも簡単に脱臼してしまうこともあり、何度もくり返して起こることもあります。
症状は、痛みや関節を動かしたときの抵抗感、脱臼による関節部の変形などがみられます。
できるだけ早期に関節を正常な状態に戻し、ギブスや包帯などで固定する必要があります。
関節の周辺部に骨折をともなうこともあるので、まずは整形外科を受診して、レントゲンで骨の状態を確認してもらいましょう。
骨折していない場合は、患部を冷やし最も痛みの少ない位置で固定します。

 

スポーツで起こりやすい脱臼

柔道やラグビー、体操などのスポーツ中に発生することが多く、衝撃が大きいと複雑な脱臼骨折がおきます。
単純な脱臼の場合は、急性期には安静を保って冷やし、状態によって包帯固定、装具固定、ギプス固定を行います。
最も脱臼しやすいのは肩関節で、スポーツ中に転倒したり、大きく肩を動かしたときなどに起こることがあります。
関節周囲のじん帯なども損傷するため、激しい痛みと腫れが生じます。

 

脱臼グセ(反復性脱臼)を防ぐために

脱臼になった場合 、「安静」にしておく期間は3週間前後で、その間三角巾や装具を装着します。
痛みがなくなったからといって、自己判断で三角巾を外して運動を始めたりすると、その後の日常生活のささいな動作などでも脱臼を繰り返すことがあります。

 

脱臼の治療について

脱臼の治療方法のひとつとして、柔道整復師による施術があります。
柔道整復師は、厚生労働省が認めた国家資格のひとつです。接骨院、整骨院、ほねつぎといった治療院で、脱臼をはじめ骨折、捻挫など、骨や関節などの外傷を専門に治療します。
レントゲンを使ったり手術をすることはできませんが、自然治癒力を重視した治療法で、患者と協力しながら治癒をすすめていきます。
柔道整復師による施術は、患者の症状に合わせて治療方針を決め、状態を観察しながら筋肉の緊張を緩めたり、刺激を与えて治癒へと導きます。

 

脱臼に効果的な漢方薬

 最近では、整形外科でも漢方薬を用いて治療をしています。
漢方薬が合えば痛みが緩和されますが、症状は人によって違うため市販の漢方薬がぴったり合うとは限りません。自己判断で購入して用いると、期待通りの効果が得られない場合もあります。
漢方薬での治療を望むなら、専門の漢方薬局などで相談し処方してもらいましょう。
一般的に痛みに効くと言われる生薬は、薏苡仁(よくいにん)、甘草(かんぞう)、麻黄(まおう)、川芎(せんきゅう)、杏仁(きょうにん)、桂皮(けいひ)、葛根(かっこん)などですが、単独では効果を期待することは難しく、生薬はいくつか組み合わせることで効力を発揮します。

 

知っておきたい三品分類のこと

漢方薬は、生薬を2種類以上組み合わせたものですが、生薬の性質を3つに分けたものを「三品分類」といった言い方をし、上品(じょうほん)、中品(ちゅうほん)、下品(げほん)に分かれます。

 

上品(じょうほん)とは作用が穏やかで、長期間服用しても副作用は起こりにくく、薬膳料理などにも使われるものが多くみられます。人参、甘草、五味子などです。

 

中品(ちゅうほん)とは、少量や短期間の服用なら、副作用が起こりにくく、免疫力を上げる働きがあります当帰(とうき)、葛根(かっこん)、乾姜(かんきょう)などです。

 

下品(げほん)とは、病気に対する作用が強いため、副作用を伴うことがあり、使用には注意が必要です。附子(ふし)、大黄(だいおう)、半夏(はんげ)などです。

 

脱臼に効果がある食材

 脱臼に効果があるとは断言できませんが、やはり良質なたんぱく質やビタミン類はケガから回復のためには欠かせません。
牛肉、レバー、牡蠣、魚、大豆食品やトマト、ブロッコリーなどの緑黄野菜やアーモンドやクルミなどのナッツ類がおすすめです。
漢方から見る薬膳の食材では、もち米、山芋、黒豆、そら豆、まいたけ、人参、どじょう、うなぎなどが体力回復に効果的と言われています。

 

気脈の流れをよくする

 気脈とは気の流れる通り道のことですが、体内に十分な酸素を取り入れることで、体内にパワーがめぐり、筋肉がゆるみ病気やケガなどの回復を早めます。
呼吸は新鮮な気を体内に取り込み、体にたまった毒素を排出します。呼吸を意識することで自律神経が整い、副交感神経が活発になり気持も安定します。
ケガなどで体が自由にならないと、ネガティブになりがちで心が落ち着きませんが、ゆっくりと呼吸をすることで脳内に気持を前向きにしてくれるセロトニンが発生し、治療やリハビリに積極的に取り組むことができます。
漢方では「呼吸はイキイキのもと」と考えられています。
鼻からゆっくり息を吸い込んで下腹部に新鮮なエネルギーを送り、不要なものをゆっくり吐き出すイメージでおこないます。
緊張によって縮んだ血管も酸素を送ることで、毛細血管まで血液がめぐるようになります。

 

まとめ

スポーツなどの事故で脱臼をすると、メンタルな部分も傷ついてしまいがちですが、完全に治すことが大切です。
自分に合った漢方薬を取り入れたり、体力をつける食事を摂ったり、酸素を身体中に行きわたらせる 呼吸を意識しておこなうなどで回復が早まります。

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